雑木林工房だより
第143回
更新/2017/5/1

バルセロナ-1

バルセロナとその周辺へ行ってきました。
私たち夫婦は37年前、当時流行っていたバックパッカーでスペインを旅行したのですが、初めに入ったのがこの町でした。
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今回はゆっくりガウディや美術館を訪ねたいと再訪しました。
まさかのイースターの聖週間で(イースターの日は毎年で変わるそうです)世界中の観光客が集まり大にぎわいでした。


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カサ・バトリョ:
おしゃれな高級ブランド店が並ぶグラシア通りに面し、波打ったファサードは海面で、内部は海の中をイメージして建築されています。
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壁と天井は曲線と渦巻きで構成され、ステンドグラスやモザイクは青く輝き、楽しく優しく美しくグルグル何度も建物を探検しました。
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帰国する最後の日、もう一度訪れるとファサードは赤いおおきなバラで飾られていました。
その日はサン・ジョルディの日で、男性は女性に赤いバラを、女性は男性に本を贈る日で、通りには花屋さんや本屋さんが並んでいました。


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カサ・ミラ:
ここのテーマは山。石を積み上げたような有機的フォルムのこの建物は当時グラシア通りの調和を乱すと物議を醸したそうです。今も住む人がいる高級アパートで、ここが入り口ホールの扉。
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中庭も2つあってどの窓からも採光が入ってくるようになっています。
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ガウディ建築の楽しみは屋上。
煙突や換気塔は屋根から突き出た峰々を表現しているそうで、モザイクに飾られ、形も穴もユニークで階段を上ったり下りたり風景が変化していくのを楽しみました。
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ガウディの建築についてたくさんの模型などで展示している部屋がもうけられていました。
これはカサ・ミラの構造を表した模型のようです。


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サグラダ・ファミリア聖堂:
昔行ったときは外側の塔と柱だけの骨のようでしたが、内部がすっかり出来上がり樹木の形の柱と、日が移ろうようなステンドグラス、広く美しい森の中にいるようです。
鐘楼の高いところも見学できます。前は歩いて上ったと思いますが今回はエレベーターで登り、バルセロナの街並みを見下ろしながらその複雑な狭い螺旋階段を通っていきました。
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改めてガウディの偉大さを感じながら、地下にある教会に眠るガウディのお墓にも参ることができました。


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グエル邸:
ゴシック地区の側にあるガウディのスポンサーだったグエル氏の住居。
中はイスラムの雰囲気も併せ持つそれは素敵な住居です。アルハンブラ宮殿を思わせるような高い丸天井のサロンにはパイプオルガンがあり、屋上の楽しい煙突、地下の美しい螺旋状スロープでつながれた馬小屋。
当時の豪華なブルジョア生活を伺うことができました。


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グエル公園:
37年前同じところで写真を撮りました。以前は誰でも無料で入れたこの場所も今は有料で入場制限がされています。
周りの公園は無料で沢山の家族が遊びに来ていました。ベンチのモザイクタイルが楽しい。


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コロニア・グエル教会:
バルセロナの中心から20㎞離れたコロニア・グエル駅へ鉄道で行かなければならないのはちょっと冒険でした。
低い建物に見えるのですが、実はガウディは上に背の高い教会を構想していたのが実現せず、半地下のホールが現在の教会堂になっているとのことでした。
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しかし、そこはガウディの精神が凝縮されているような素晴らしい空間です。
周囲の19世紀の雰囲気そのままの静かな街並みも心地よかったです。


※今回はガウディの建築へ行ったことを紹介しました。続いて他に訪れたところを報告したいと思っています。