雑木林工房だより
第145回
更新/2017/6/9

バルセロナ-3

ビック
バルセロナからこんどは北東の内陸部へ。Renfe(スペイン鉄道)を乗り継いで1時間半、ローマ時代から続く町 Vicに一泊しました。

画像の説明
マジョール広場です。バルセロナと違いのどかで、お店はシエスタで2時から5時まで休みです。
そこから歴史を感じさせる迷路のような小道を歩いた先に司教区美術館があります。
画像の説明
聖マルティヌスの前飾り


画像の説明
ロマネスクとゴシックのなかなか素晴らしい展示品があり、特に祭壇装飾の板絵の鮮やかな色、素朴な線が印象的でキリスト教への強い感情を感じました。
画像の説明
こんな可愛い陶板もいっぱい展示されていました。


リポイ
翌朝、Vicからまた鉄道でさらに北へ。
ピレネー山脈の麓にあるRipollに行きました。
中世にはキリスト教とイスラム教世界の接点として、世界でも有数の学問の 中心地だったそうですが、今は静かなちいさな町です。
画像の説明
サンタ・マリア修道院です。
写真下部のガラス張りの中に修道院正面入口の彫刻があります。


画像の説明
その壮大なロマネスク彫刻はまるで石の聖書。
見れば見るほどその緻密さと物語に圧倒されました。これだけを目当てに沢山の研究者が訪れるそうです。
画像の説明
中の回廊、中世そのままの時間が流れているような厳かさです。


サン ホアン デ レス アバデセス
Ripollからバスで15分のところにある Sant Joan de les Abadesses 、川と山に囲まれたちいさな村です。
そこに素晴らしいロマネスクの教会があるというので、ぜひ行きたいと思いました。
画像の説明
サン・ジョアン教会です。
画像の説明
教会中央祭壇上に置かれた木彫りのキリスト降下像。
このような木彫りの像がたくさんありました。
立体感が素晴らしく、カタルーニャ・ロマネスク彫刻の傑作です。
画像の説明
村の風景。
バスの本数が少なく こんな素敵な橋を見ながら帰りのバスを待ちました。


画像の説明


今回の旅行は1日2件ずつガウディの建築を訪ね、ピカソ美術館には半日、モンジュイックの丘にあるミロ美術館にはほぼ1日、ゆっくりゆっくり美術を堪能することができました。
よく食べよく喋る、敬虔なキリスト教徒、スペイン人ではなくカタルーニャ人としての誇り。
色々な顔を持つバルセロナの魅力をもう一度確かめに、サグラダファミリア聖堂が完成するという2026年にはまた来たいな、、と心軽くなって帰国の途につきました。