第167回
更新/2019/1/1

明けましておめでとうございます。
工房だより
はじめに窯をつくってから今年は41年目になります。
この窯は三代目で、これも随分古くなりましたが今年もこの窯でがんばっていい作品を作りたいものです。
今年もどうぞよろしくお願いします。

line

アンコール遺跡 旅行記

カンボジアのアンコールワット。密林に覆われて150年前まで忘れ去られていた巨大な遺跡群。どんなだろう? 12月に出かけました。東南アジアは初めてです。


1日目
朝 関西空港を出て、ベトナム、ホーチミンから乗り継いで約8時間、遺跡観光の拠点となるシュムリアップに夕方到着。夕暮れの空は綺麗な赤色でした。
2日目
アンコール入場券7日券を購入して、先ずアンコール・トムから見学です。


バイヨン
工房だより
日本から予約していた1日ツアーの現地のガイドさんに連れて行ってもらいます。
個人でガイドを頼むなんて贅沢と思っていましたが、アンコール遺跡はとても広く、ポイントを押さえて案内してもらい、カンボジアの歴史やカンボジア人の考え方も分かってとても良かったです。アンコール・トムを造ったジャヤヴァルマン七世の名前を 彼は何度も誇らしげに語ります。
工房だより
アンコール・トムは一辺約3kmの城壁に囲まれた王都で、その中心にバイヨンがあります。
石の階段を上り伽藍の中心には 仏教の観世音菩薩とヒンドゥー教の3神、ブラフマー神とヴィシュヌ神とシヴァ神の大きな四面塔が54もあります。ジャヤヴァルマン七世が当時対立しているヒンドゥー教と新興の仏教の融和を図ってこのバイヨンを作ったそうです。
穏やかに笑みを浮かべた大きな大きな石像の菩薩様に見つめられながら歩き回りました。回廊のレリーフの絵は 神の世界から戦争、当時の人々の生活まで細かく彫られていて、その表現力に驚きます。


タ・プローム
工房だより
ジャヤヴァルマン七世が母のお墓として造った寺院です。
巨大に成長した木がその石の寺院を飲み込み、かろうじてこの遺跡が存在しているようで、木に飲み込まれそうな神秘的な雰囲気が人々を惹きつけているようです。


アンコール国立博物館
工房だより
帰り道にアンコール国立博物館に行きました。
ここで暑さを凌ぎながら(中のカフェに2度アイスクリームを食べました)ゆっくり展示品を見ました。館内は広く展示品も多く見応えがあります。
1000体仏、シンプルで美しいクメール彫刻、レリーフ、映像を通してのアンコール遺跡の説明など、丁寧でなかなか素晴らしい博物館です。日本語の音声ガイドを借りれば良かった。

夕食
工房だより
ホテルのすぐ近くのリリーという大衆食堂に出かけ、アンコールビールで乾杯。
カンボジア料理は日本人の口に合ってなかなか美味しい。これで全部で14ドル。この店には3度も通いました。


3日目


郊外の遺跡に行きました。頼んでいたガイドさんは「ノンスタイルの石田に似ているでしょう。石田と呼んでください」となかなか愉快な人です。
途中にココナッツ畑に寄って実のままココナッツジュースをご馳走してくれたり、連続写真を上手に撮ってくれたり、田舎道を車で走りながらカンボジア人の今の日常生活を楽しく話してくれます。彼には最後の日に又お世話になりました。


バンテアイ・スレイ
工房だより
赤色砂岩と東洋のモナリザのデバターで有名な寺院です。参道にの両側にはリンガ(男根を表現したもの)が並び、レリーフもきれいに残っていて小さいながら遺構がよくわかる美しい遺跡です。


ベン・メリア
「天空の城ラピュタ」のモデルみたい。とガイドブックなどに書いてあるので、どんなか?と疑問に思いながら出かけました。
工房だより
日本の寺社の参道を思い出させる大きな木々の間に続く長く広い参道を歩いて たどり着いたベン・メリアは本当に崩れている。木に飲み込まれそう。森の中の巨大な廃墟。
工房だより
瓦礫の隙間から木が生え、足元に気をつけながら瓦礫の上を歩いて行くと気分が不思議に高揚していきます。このままの姿で静かに残っていてほしい。又来たいと思う素晴らしい遺跡でした。


昼食はガイドが用意してくれたお弁当です。
工房だより
日本人が作っているそうで、おかずは美味しかったですがおにぎりが不味い‥ 
カンボジアではお米は年に4回取れるそうです。炊きたては美味しいですが、おにぎりはやっぱり日本米が美味しい。


夜はお土産と夕食のため、オールドマーケットとパブ・ストリートに出かけました。観光客で賑わっています。なかなか洒落たお店もあって楽しめました。  (つづく)