第204回
更新/2021/8/1

古いスペイン旅行

ちょうど40年前、新婚だった私たちは初めてのスペイン旅行をしました。その途中で海を越えてアフリカのモロッコへも行きました。
その時を思い出してセピア色の写真と共に語ってみたいと思います。


工房だより
当時バックパッカーが流行っていて、ユーレイルパスというヨーロッパの鉄道がその期間中乗り放題のパスを買って、およその日程だけ決めて旅行しました。


工房だより
バルセロナ
フランス・パリから寝台列車でバルセロナにはいりました。
南仏の明るいおしゃれな雰囲気からスペインに入り、仄暗い鉄道の駅で入国審査を受けた緊張感を今でも覚えています。
バルセロナは憧れのガウディ建築を見るためです。


工房だより
当時のサグラダ・ファミリアは建設がまだこれくらいで工事現場のようでした。


工房だより
グエル公園です。
バルセロナがとても印象深かったので、35年後また出かけました。
街は整備され、サグラダ・ファミリアは想像以上に美しく完成していて、観光客も多く、どこもネットで予約しなければ入場できないほど賑わっていました。
工房だより
上と同じ場所で撮った写真
▶︎2017年のバルセロナ旅行記はこちら


工房だより
宿泊は安くて安全そうな民宿を その日ごとに決めて泊まりました。
当時はB&Bの簡易な宿泊場が沢山あり、飛び込みで決めました。
パティオのある素敵な コルドバのB&B。
朝食は甘いクロワッサンのようなパンとコーヒーだけでしたが、すごく美味しかった記憶があります。


工房だより
郊外を歩くとロバを引いた人と行き交い、ジプシーの家なのか、街とは違うのどかな光景が広がっていました。


工房だより
コロドバのメスキータ
この白と赤の円柱のアーチの森に入り込んだ時、言葉を失いました。
イスラム教とキリスト教が同居する不思議な建築。


工房だより
アルハンブラ宮殿
グラナダの丘にある有名な宮殿。白黒の写真本で私が夢見ていた宮殿です。あまりに誇大に色彩いっぱいの夢を見ていて、ちょっとがっかりしました。


line
モロッコ


工房だより
スペインに長く住んでいた知人がモロッコへ行くといいよと教えてくれたので、
フェリーでモロッコに入りました。


画像の説明
フェリーの間は良かったのですが、入国してびっくり、混沌の世界。


工房だより
フェズという街の城門。ここを入るとメディナ。はるか昔のような世界に紛れ込みます。


工房だより
分からないことだらけで、圧倒され、騙され、戸惑い、面白い!
刺激いっぱい 魅力いっぱいの国です。


スペインに戻り旅行を続けたのですが、緊張感が抜けてスペインが物足りなく感じたほどの異文化の世界でした。


その印象を百木が描いたイラストが当時の読売新聞に掲載されました。
画像の説明
(クリックで拡大します)
工房だより


若い頃の20日ほどの貧乏旅行でした。
もうこんな旅はできないでしょう。
世界も、私たちも変わっていきます。