雑木林工房だより
寒さに負けず、展覧会へ
第210回
更新/2022/2/5
外出するのが億劫になる如月の寒風、オミクロン、
とはいえ新年には新しい刺激も欲しいと、展覧会に出かけました。
生駒ケーブル宝山寺駅近くにあるカフェ Kinachick no Mori です。
古民家をリノベーションして2年ほど前にできたこのカフェは、ランチもケーキも美味しく、緑の山中からの景色も素敵なお気に入りの店です。
この1月広いお庭の一角にギャラリー「森閑」をオープンして、オーナーの木村まさよさんの人形の世界展「森へ」が開催されるというので出かけました。
この小屋、元々はこの家の管理人の部屋だったのでしょうか?
趣のある雰囲気のギャラリーが石段を登った森の中にありました。
木村まさよさんの作品です。
不思議なヘンテコに可愛い紙粘土の人形達が 様々の姿で、言葉で存在していました。
兵庫陶芸美術館
『八代 清水六兵衛展 陶を構築する』
広い会場全体を構築されるように、作品が展示されています。
陶芸としてはとても難しい形を、こんなに爽やかに静かに美しく造形されている事に感服しました。
沢山の大きなパーツを設計通り組み立て(焼成によるたわみも計算の上)ここまでの大作として展示する作者の精神が伝わってくる 素晴らしい展覧会でした。
『やきものの模様 動植物を中心に』
やきものの模様をアートとサイエンスから解き明かそうと、作品の元になった動物の剥製、押し花などが展示されてなかなかユニークな会場になっていました。
一室が「模様から模様を作らず」の富本憲吉の作品に充てられています。
奈良で見慣れている富本憲吉ですが、その作品の秀逸さに 模様を描いても作者の品格、個性が現れることを改めて認識しました。
丹波篠山の窯元が並ぶ静かな里山、雪が降り出しそうな空の色も葉の落ちた樹々の風情も 丹波の凛とした冬の空気感が、良い展覧会を観た身体に心地よかったです。
コロナが拡がってから展覧会などに出かけるのが減っていました。
良い物を見ると心が解放されます。
今年は 気持ちを前に向けて 日々歩んでいきたいです。