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雑木林 工房だより-48

更新-2009/12/1


 
   
  須恵器の窯跡  
   

わが工房の裏山を少し登ったところに古い窯跡と思われるところがあります。炭化して黒くなっている部分が窯の傾斜に沿って数メーター続いています。
注意して掘ると焼き物の断片が出てくるのです。須恵器のようです。おそらく奈良時代またはそれ以前からこの斜面を利用して穴窯を掘り、須恵器を焼いていたのではないでしょうか。

   
   


見つけた陶片(中央のふたつ)

 

 
   

須恵器(すえき と読む)は縄文土器や弥生土器より後の時代の、窯を使った技術的に高度な焼き物で、大和朝廷時代は祭器として作られていたようです。

生駒山麓に奈良朝の窯後が数件見つかっています。工房の側に見つけたことで、このあたりの土が陶芸に適していることが分かり、その高度な技法を目で見て、工人がこのあたりに住んで、このあたりの土を使って焼き物を作っていたことに感動しています。

 

 
   


口のところ


高台のところ

 


見つけた陶片です。
ふたの取っ手と思われるものもあります。

口作りの美しさ、白化粧をしたと思われる物など、その洗練された高度な技術と美意識に驚きます。

 

   
   

 

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