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雑木林 工房だより-65

更新-2011/5/6

 
 
獅子閣
宝山寺獅子閣の特別公開  

生駒にある宝山寺で、重要文化財の「獅子閣」が特別公開されているというので連休の一日、行ってきました。

修復されての公開ということですが、とても見事な建物で感心しました。
お寺の中に明治時代の洋館風建物というのも珍しいことです。


宝山寺
境内の一角(この写真より右へ行ったところ)にその建物があります

宝山寺は通称 聖天さんとか生駒聖天と呼ばれ商売繁盛のご利益があるというので多くの人が訪れるお寺です。

 

 


 

 

 

獅子閣は客殿で、今の言葉でいえばVIPルームでしょうか、お寺に来られたお客のための建物だったということです。

内部は写真のように色ガラスが使われたり螺旋階段があったりですが和室も大きくあり、洋館のスタイルをとった和洋折衷で木造の建物です。
宮大工が請け負って明治17年に完成しています。

この宮大工、吉村松太郎が宝山寺の仕事をしていて大変腕がよいというので、獅子閣を建てる前の勉強のため3年間横浜へ留学させ、洋館を知った上でこの建物の棟梁に抜擢したということです。
ちなみに、有名な鹿鳴館が完成したのが明治16年ということですからほぼ同時で、この獅子閣はとても先進的というか新しい流行をとりいれたものだったのでしょう。
壁にしっくいがぬられているのですがそのしっくいがツヤのある白の磨き仕上げです。

見学すると隅々まで本当に優秀な技術で丁寧に造られています。下の写真のような襖絵のある重厚な日本間(この写真はパンフレットより複写)もあります。

 

工房から新緑の美しい裏山の雑木林を30分ほど登って行くと宝山寺があります。近くにありすぎてめったに訪れませんが 久しぶりにゆっくり参拝すると歴史ある寺で、新たに見直しました。

 

 

 

                 
 

 

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