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雑木林 工房だより-52

更新-2010/4/4

 


少し風は冷たかったのですが
日差しが良く桜が五分咲きでのどかでした。
後ろの茶室の待合いも吉村さん作です。

 
 
  五條へ春の遠足
   

奈良県の中ほどに位置する五條市に 今86歳の吉村勇さんが長年にわたり一人で作られた「今昔の里」という、とてもすばらしい空間があります。
先日、陶芸教室の遠足でここへ行ってきました。



「遠見台」と称する三重の塔です。これを一人の手でどうして建てられたのか驚くばかりです。


クレーンも使うとのことですが、一人であることにかわりはありません。中央に通し柱が一本。頂点で傘の骨のように支えられています。

畑を含む広い敷地内には塔のほかにも、ログハウスが数軒、竪穴式住居(下の写真・トタン波板ぶき)や縄文時代の燻製小屋、炭焼き窯、茶室などがあります。

また、ログハウスの中は昔の民具の展示館、風呂の博物館などになっています。

この日はあいにく吉村さんが体調をくずされてお話を伺うことが出来なかったのですが、奥様やここで陶芸教室をされている知人の中里さんたちの温かい歓迎を受けました。

 

 

また五條は歴史的に古くからの要所です。今回は吉野に後醍醐天皇が南朝を置かれた時に立ち寄られ その後南朝三帝の皇居となった「堀家」や 古い町並みの残る「新町通り」 「栄山寺」も訪れました。同じ奈良県でも五條は南北朝時代を始め、幕末の維新の天誅組など、静かだけど激しい歴史が身近に息づいているのを感じ 遠くに出向いた気持ちになりました。

 

   
 


堀家住宅(国指定重要文化財)今でも子孫の方が大事に住まわれ、丁寧な案内をしていただきました。


天誅組参謀の吉村寅太郎の筆による 
堀家の冠木門に掲げられた「賀名生皇居」の扁額。

 
     

 

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