雑木林工房だより
工房の釉薬
第223回
更新/2023/3/6
私達の工房は陶芸教室もしているので 釉薬は20種以上あります。
蓋が潰れたり、合っていなかったり、長年使っているとこんな感じになります。
釉薬は ほとんどを自作しています。
長石や土灰、石灰石、バリウム、弁柄、、原料は多岐にわたって整頓が大変です。
材料をはかりで計量して配合していきます。
これは青い釉薬を作っているところです。
材料を混ぜ合わせて、
水に溶いたものを、80メッシュに通します。
釉薬それぞれの試験板を並べてわかる様にしていますが、焼成雰囲気、土の種類、同じものが出来ないのが 悩みでもあり面白い。
私が気に入ってよく使う黒い釉薬は、裏山から鉄分のある粘土質の土を掘り出して、それと天然の灰を混ぜて作ります。
良い土がありそうな所へ堀りに来ました。掘るのは草木の少ない冬に決めています。
取ってきた土は乾かして、小石やゴミを取り除き、60メッシュのフルイで通し、乳鉢で細かくします。
山に入って違う場所で赤っぽい土を見つけたら、試験します。
実験の時は慎重に計測し、記録します。
試験板に釉薬をかけて焼成します。
焼成すると色々の表情に変化します。安定させるには 何度も実験しなければなりません。それも陶芸の面白さです。