第182回
更新/2019/10/28

ペトラ遺跡とエルサレム旅行-3

いつか行ければと願っていたエルサレムにやって来ました。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教‥‥どの宗派にとっても聖地であり、それ故4000年以上前から、神の名のもと、あるいは民族の誇りをかけて、戦いの舞台となった地です。
工房だより
知らない私には なんとなく不思議な怖い場所のように思っていました。
エルサレム旧市街を一望できるシオンの丘からの眺めです。


工房だより
薄いベージュ色の城壁(写真中ほどやや上)に囲まれた旧市街の中に黄金に輝く「岩のドーム」、その東に聖墳墓教会が見えます。
手前は 岩のドームに向かって建てられたイスラム教徒の墓。その向こうにずらりとユダヤ教徒の墓がイスラム教徒の復活を阻止するように後で建てられたそうです。


夕焼けが町をほんのり輝かせています。ここが旧約聖書や新約聖書に何度も名の出てくる聖地であり、戦いの地であることが 信じかねるほど美しい。
ホテルに着くと、今日は土曜日で夕方までユダヤ教の安息日でお店も休みでエレベーターが動かないという。働いてはいけないという教えが厳格に守られています。


嘆きの壁
工房だより
すごい観光客です。坂道を上って行き、「嘆きの壁」の広場に着きました。ユダヤ教の聖地です。
入る時から男女別々で手荷物検査が行われ、中でも男女別々の場で嘆きの壁に向き合います。
男性はここでキッパという帽子をかぶらねばなりません。ユダヤ人にとっては最も大切な祈りの場であり、本当に熱心に壁に頭をつけ、聖書を読む姿はとても印象的です。
その歴史は紀元前からで、紀元70年にローマ兵に破壊され、1967年の第3次中東戦争後やっと自由に祈ることができるようになったそうです。1900年の悲願!なんという歴史!


岩のドーム
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イスラム教の聖地、黄金の屋根の「岩のドーム」です。
ここ神殿の丘は、もともとユダヤ教の神殿があり、キリスト教の聖地でもある所。
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この見事な装飾と色。ムスリム以外の入場は禁止されているので、中は見ることができません。
門が開いていたので同じツアーの人が覗いて拝もうとしたら、怒られていました。異教徒には厳しい。


聖墳墓教会
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イエスが十字架にかけられたゴルゴダの丘にある「聖墳墓教会」。キリスト教の聖地です。
たくさんの巡礼者が訪れています。イエスの墓には熱心な信者がひざまずき、なかなか近寄れません。
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聖墳墓教会の内部 荘厳な雰囲気です。


キリスト教の教会は(写真は省きますが)このほかにも幾つも行きました。


ヴィアドロローサ
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イエスが死刑判決を受け、十字架を背負い歩いたという「ヴィアドロローサ」を歩きます。
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イエスの受難を体験しようと十字架を背負って歩く巡礼者もいます。
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イエスが手をついたとされる所。手をあててみました。
このようにイエスにまつわる場所がたくさんあります。
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道の両側は土産物屋や名物のザクロジュースの店などで賑やかです。


ベツレヘム
バンクシー
次に、バスに乗り「ベツレヘム」に行きました。
バスの窓から「バンクシーアート」が見える、とガイドさんが注意をひきます。
パレスチナを分離するためにイスラエルが作った壁に バンクシーが平和を願い描いたものです。
ここはパレスチナ地区で、ツアーでなければパスポートの提示を求められるそうです。
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壁に描かれた絵がみんなバンクシーかどうか分からないのですが、トランプ大統領に大きく✖️が付いていました。


聖誕教会
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ベツレヘムは「ダビデの町」とも呼ばれ、旧約聖書ではこの地から救世主が出現するとされています。イエス生誕の地にこの教会があります。
観光客がいっぱいです。地下にある聖誕の地に行きたいのですが、ミサが始まり、いつ終わるともわからないということで 断念しなければなりませんでした。
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初めてのエルサレムとヨルダン訪問、歴史や知識でも遠いこの地が今も厳しい状況で存在し、かつ美しく、みなの憧れの地であることを実感しました。
中東問題、宗教問題、民族問題、経済問題、分かりかねることばかりですが、この地はこれからももっと激しく動いていくように思います。他国への理解と想像力を持って、中東へに関心を持っていかねばと思う旅行になりました。