雑木林工房だより

第104回
更新/2014/6/7

東北へ行ってきました

工房だより


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ずっと気になっていた東北へ行ってきました。
5月28日から5日間。日本中が30度を超える暑い中、釜石から三陸沿いに北上しました。


大震災から3年経って さすがに落ち着いて復興も進んでいる感じはしました。


あの大槌町役場。周りは何もありません。この辺りが町の中心だったようですが、すべて流されたそうです。
もうすぐここも取り崩されるようです。高い防波堤が建設中でした。


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これは大槌町周辺の仮設住宅の案内地図です。
ショックだったのは、地図の赤い印が示すとおり、まだ沢山の仮設住宅があり、沢山の被災者が住んでいるということ。
すべての方が自宅に戻られるにはまだまだ遠い困難な道のりがありそうです。


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仮設店舗で営業されている「鮨辰」で握り寿司を食べました。
前の店は津波で流され「迷ったけど、ここ大槌町で岩手の魚で握りたかった。」とまだ若い御主人のお話を聞きながら、美味しい美味しいお寿司をいただきました。
「頑張ってください。また来ます。」言えませんでした…
精神的にも金銭的にも迷っておられるのが伝わってきます。

復興現場や人々の明るい活気ある雰囲気はほっとさせられますが、
個々の方々の震災や津波の想いの深さを現地に行ってやっと少しは共感できた気がしました。


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三陸海岸沿いに車で八戸まで行きました。
浄土ヶ浜では船に乗り、美しい海と島に見入りました。
津波で浜の様子が変わったようです。「ここまで津波が来たのです。」ガイドさんが岩場のラインを指します。
津波の高さに改めて驚きました。


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八戸では、もうひとつの目的であった「 縄文」を見るため是川縄文館に行きました。
この入場券にある「合掌土偶」は国宝に指定されていて、特別な一室のガラスケースにおさまっていました。
とても小さいのですが、以前に別の展覧会でも見たことがある、素敵な土偶です。


北海道と青森県などは、「北海道、北東北の縄文遺跡群」として世界遺産登録をめざしているようです。


40年前になりますが、学生時代一人でほぼ同じルートで東北に行き、青森で沢山の縄文式土器の展示を見て興奮したことを思い出しました。
その頃に比べると随分整備されて、この地方の方が縄文のことをとても誇りにされているのが伝わってきす。


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こちらは青森市の近くの三内丸山遺跡です。
発掘された場所のちかくに、このような縄文の建物が復元されています。


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展示館にあった縄文土器。


この青森県をはじめとして約1万年も前から、あちこちに集落があったようです。
素晴らしい縄文土器、土偶、何故こんなに心引かれるのでしょう!

(次回につづく・十和田湖、白神山地のほうへ)